1.プロローグ 

 

 

 

「目覚めたぞ!ついに成功だ!」

 

 

 

実験器具が並んだ薄暗い部屋の中に、男性的な低い声が響く。

途端、部屋の一番奥に人だかりが出来た。

 

 

人一人が入りそうな、と称するのが一番的確であろう。
まさに、人一人が入った試験管が皆の注目を集めていた。

 

 

試験管の中には、小柄な美しい顔をした少女・・・いや少年が一人。

未だ頭が覚めやらぬ様子で、目の前の人だかりをぼんやり眺めている。

 

 

 

そこへ白髪交じりの少し背の低い男が近寄り、そっと囁いた。

 

 

 

 

 

 

 

「今日からお前が『シイナツバサ』だ―――――」

 

 

 

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前から書いてみたかった長編小説。
実はまだ全然考えてなかったり・・・。
気長にお付き合いいただけると嬉しいです。

(2005・5・16)

 

 

ばっく